こんにちは、オリジナルデザインのオーダーノートとスタンプなどの関連雑貨の通販ショップ「記-sirusu-」店長佐々木です
最近は、新しいデザインノートの製作を進めている毎日ですが、この週末はちょっと一足“信楽”まで出かけてきました。
毎日工房で作業をしているだけでは、独りよがりになるし、同じルーティンワークだけだと脳が慣れてしまい思考が停止しがちになる。
色々なものや新しい環境に触れ、刺激をもらえる人と話をすることは、物を作るだけでなく、仕事をしたり、人が人としてよりよく生きていくために、とても大切なこと。
行ってよかったです信楽の旅。
今回は、「旅ノートで信楽」をご紹介。
旅ノートを描くことで。日帰りのちょっとした旅が、思い出たっぷりの旅に変わります。
信楽の歩き方 -信楽窯元散策路-
焼き物の里として知られる信楽は、滋賀県甲賀市の国道307号線沿いに、陶器のお店が点々とあるところ! と思っていませんか?
ちょっと待って、それでは信楽の魅力の10分の1も楽しめてない!
ざっくり国道沿いの店を何軒かのぞいて、信楽に行ったつもりはもったいない。
本当の信楽は、もっと奥にあって、もっと豊かで暖かく、素敵なところ。
暖かい人と、ゆっくりした時間の流れ。そして、おもてなしが、ちょっと足を延ばすだけであるんです。
店長佐々木は、今回は社長が足を怪我していたため車で回りましたが、基本徒歩で歩いて回ってくださいね。
車で来られた方は、307号線沿いのお店をざっくり回られたら、お買い物は後にして、ぜひ信楽駅前の「信楽地域市民センター駐車場(無料)」に車を止めて、『信楽窯元散策路マップ』をもらって※市民センターでもらえるかはわかりませんが、近くの伝統産業会館には置いてあります(ネットでもダウンロード可)。窯元巡りに出発しましょう。
のんびりとした時間と自然。そして暖かい方々との出会いがたくさん待ってます。
店長佐々木のお気に入り -窯元めぐりコース-
何度も信楽へ足を運んでいると、いつも伺う窯元さんがなんとなく決まってきます。
あくまで参考程度に、店長佐々木のいつものコースをご紹介。
信楽駅前から信楽駅口の信号を超えたら正面に新宮神社が見えてきます。
新宮神社にそって右手をずっと上がっていくとあるのが『文五郎窯』さん。
おしゃれなカフェで使われていそうなイメージの作品が多いです。
洋風のおしゃれな陶器をお探しの方は、ぜひ。
倉庫をギャラリーにされていて、かなりオシャレな空間です。
文五郎窯さんから窯元散策路へ降りて来る道は、信楽の窯元さんの屋根や煙突が一望でき、ここでまず「あー来てよかった信楽!」となる。
窯元散策路の「ろくろ坂」をずっと上がっていくと、左手に大きな○の中に「滋」が目印の『丸滋製陶』さんが見えて来ます。
丸滋さんは、残念ながらお休みでした。
丸滋製陶さんは、手洗い鉢や大きな物を作っておられる窯元さん。
店長佐々木は、いつか丸滋製陶さんの洗面ボウルを買ってセルフリフォームしたい、と思っております。
丸滋さんからすぐ上にあるのが、明山窯さんのアンテナショップ『ogama』。
おしゃれなカフェとギャラリーが併設されていて、立派な登り窯があるので、すぐにわかります。
数年前に伺った時には、この登り窯が台風で大きな被害を受けていましたが、綺麗に直されていました。
明山窯さんを超えてすぐを左折してしばらくすると、『卯山陶房』さんと、そのすぐ奥に、店長佐々木が毎回必ず伺う『谷寛窯-ギャラリー陶ほうざん-』さんがあります。
時間がある時には、明山窯さんをもっとずっとまっすぐ行って、『みはる窯』さんまで歩かれるのをおすすめします。
以前みはる窯さんで購入したフリーカップは、店長佐々木のお気に入り。
特別ゆっくりコーヒーやお茶を飲みたい時に、両手にコロンと収まるカップは、気持ちをほっこりさせてくれます。
今回、店長佐々木のお目当ては「お湯のみ(フリーカップ)」と「丼鉢」と「箸置き」。
これまで使っていた量産品のお湯のみを、お気に入りのひとつに変えるため、手に馴染むものを探しにきました。
今回の一番の出会いは『卯山窯』さんのフリーカップ。
お湯のみとしてだけでなく、焼酎カップとして、夏にはビールも美味しそう、という本当にベストサイズのフリーカップ。
なにより素敵なのが「色」。
最近は黒っぽい陶器も多く、黒の釉薬の微妙な色の変化がとても素敵なのですが、お湯のみとして使うには、お茶の色がわからないという難点がある。
「卯山窯」さんの黒のフリーカップは、中に白の釉薬がかけられていて、本当に素敵。
外は素焼きのようなザラついた手触りですが、釉薬がかかっていて、全体の色は黒一色でなく変化がある。
微妙な変化が本当に素敵。
卯山窯さんの奥様も、日常使いに使っておられるカップとのことでした。
「食器洗いのスポンジのざらつきのある面で毎日洗っていると、外側のざらっとした手触りが、ツルツルとして来るんです。」と奥様。
最初から磨いてツルツルにすることもできるけれど、変化を楽しんでもらうことも陶器の楽しみなので、あえてこの手触りのままにしているんですよとのこと。
そんなお話をお聞きすると、ますます愛着が。
私の日本酒用のお猪口は以前「卯山窯」さんで購入したもの。
光が透き通る白い陶器のおちょこ。
陶器だけれど冷酒にぴったりなひとつです。
「卯山窯」さんの陶器は、光が透き通るように作られているものも多く、陶器の電気の笠などもあって本当にどれも素敵なんですよ。
窯元さんへ伺うと、以前買った陶器のお話なんかもさせていただけるので、ほんと楽しい。
以前買ったお猪口も、きっと私らしく変わってきているだろうななんて、そんな思いで卯山窯さんを後にしました。
いつも伺う『陶ほうざん』さんでは、「箸置き」を購入。
いつ伺っても、ほっとできる「陶ほうざん」さん。
素敵な空間と土や粘土の匂い、そしてなにより奥様の人柄が素敵。
美味しいほうじ茶をいただきながら、にこやかな奥様と色々なお話をさせていただく時間は、ほんとうに癒しの時間。
私の普段使っているコーヒーカップは、以前「陶ほうざん」さんで購入したもの。
ちょっと釉薬が一部剥がれてしまったので、昨日は「金継ぎ」のお話などもお聞きしていました。
長年使っていると、どうしてもかけたり、釉薬が一部剥がれたり、色々なことがあります。窯元さんで買ったものは、そんなご相談やお話もお聞きできるのが、本当にいいところ。
作った方の顔が見える物は、なんだか本当に暖かい。
陶ほうざんさんを出てそのまま「窯場坂」を下に降りていくと、『小川顕三陶房』の看板が。
そこを上に上がっていくと、小さな工房があります。
その工房の横に山に上る階段があり、そこをさらに上がっていくと「小川顕三陶房」のギャラリー兼ゲストハウスがあります。
雨上がりの午後で、ほんとうに気持ちのよい森林浴。マイナスイオンたっぷりでした。
切り株に小さな紅葉の葉が出てきているのを見つけたり、本当に素敵なところです。
現在、先日の強風の影響でガラスが割れて、ゲストハウスは一時お休み中とのことですが、普段は1日一組限定でお借りすることができます。
「小川顕三陶房」では、社長は気に入ったフリーカップがあったのですが、ちょっと大きさがしっくりこない。
もう少し手に収まるような形のものはないですか? とお聞きしましたが、残念ながらサイズ感のしっくりくるものはありませんでした。
奥様は丁寧にお話を聞いてくださり、サイズ感を測って「次回、この雰囲気でこのサイズのものを作っておきますね」とのこと。
お客様が欲しいとおっしゃるお声が、製作に一番参考になるんですと話されていました。
気に入った丼鉢(というにはもったいない鉢もの)が見つかり、ゆっくり景色の良いリビングルームでお茶をいただき、「小川顕三陶房」さんを後にしました。
今回は最後に、どうしてもフリーカップがもうひとつ欲しくなり、再度「卯山窯」さんへ。
終了時間5時ぎりぎりの5分前に滑り込みセーフ・・・と思ったのですが、閉まってました(笑)。
失礼ながらお電話を差し上げると、奥様が走って出て来てくださり「まだ5時前だけど、まあいっかって2分前に閉めたところだったんです。」と笑って対応してくださいました。
カラカラと笑う可愛らしい奥様と、しばしお話をして今回の信楽の旅は終了。
それぞれの窯元さんの作品の彩はそれぞれ。
そしてその作品が大好きで、にこやかに対応してくだる奥様たち。
作品を見て受ける刺激と、ゆっくりとお話しをさせていただく時間は本当に贅沢で素敵な時間。
窯元さんで買うって、高いんじゃ・・・と思っていませんか?
量産品よりはもちろんお高いですが、思っているほどではないんですよ。
フリーカップでも1000円台で買えるものもあります。
2000円から3000円くらい出せば、きっとお気に入りが見つかります。
製作の様子も、時間が合えば見せていただけます。
製作の様子やお話をお聞きすることで、ますますそのひとつが愛おしくなる。
店長佐々木の家では、何年もかけてひとつずつ、量産品からお気に入りのひとつに入れ替えています。
日常使いの食器を、年に2〜3個。
大切に使い続けたくなる、お気に入りのひとつに替えていく。
選ぶ時間も、そして使う時間も全部楽しい。
信楽の窯元散策は、日曜日はお休みされているところが多いので、平日か土曜日がおすすめです。
他にも素敵な窯元さんがたくさんあります。ぜひ信楽に行かれた際には、マナーを守って(窯元さんはお仕事中なので)、素敵な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
今回イラストを描くのに使ったノート
ハンドメイドオーダーノート通販「記-sirusu-」
オーダーノート「hanaピンク」2300円(税込)
用紙:無地 リング色:シルバー
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