ヤニだらけで真っ黄色な中古住宅の購入
工房・記sirusu(シルス)のリフォームのお話です。
シルクスクリーン印刷で、手製本をしているの選べるノートやスタンプなどのノート関連雑貨を制作・WEB販売しています工房「記sirusu(シルス)」です。
中古住宅を購入する目的自体が、この工房を始めることでした。
工房部分にも水回りがあり、ある程度の広さが取れる住宅を見つけとても気に入って購入したことは前回書きましたが(「記sirusu(シルス)」の工房はセルフリノベーション)、実はその住宅「ヤニだらけの真っ黄色住宅」だったんです。
売主さんの話では、賃貸で貸していたのだけれど、最後の住人が、聞いていないようなたくさんの人を住まわせ、ご近所から苦情がきたり、家賃の滞納があったりと、かなり大変な思いもされたそう。
賃貸は基本現状復帰が原則ですが、私たちが住宅会社の方と見に行ったときは、壁には勝手に棚がつけられ、釘が打たれ、クッションフロアはタバコの焦げ跡、フローリングにはカビが生え、壁には穴まで空いていました。
ほんとうに売主さんの気持ちをお察しします。
そしてそのたくさんの人たちが、どうやらかなりのヘビースモーカー集団だったようです。
壁は玄関から階段まで真っ黄色。リビングはもう見るも無残な壁の状態でした。
壁にはくっきり時計の跡が
こっちはお面?の跡らしきものが
それでも、工房にするにはぴったりの水回りのある増築部分と、ちょっと奥まで部屋があるような、懐かしいような間取り、しっかりした建具などが気に入り、即決に近い状態で購入しました。
ただ住宅会社の方は、「セルフリフォームするので、このままで結構です」とお伝えしたときは、かなりびっくりされたようです。
セルフリフォームのビフォーアフター
真っ黄色な玄関の壁。天井が昭和っぽい。
ヤニで黄色くなった壁の上には、直接壁紙を貼ったり、ペンキを塗ったりしてはいけないんです。
後からヤニが浮き上がってきてしまう。それに、ヤニってかなりの臭いがしますよね。
まずはお掃除でできるだけヤニを落とします。壁紙を貼り直すところは、壁紙自体を剥がしてしまえば大丈夫です。
この家はヤニ落とし洗剤を壁にシュッとすると、びっくりするくらいの茶色い液体になり流れ落ちました。しかし、壁はいっこうに白くならないという、かなり悲しい戦いを続けていました。
そして、ある程度お掃除をしたらヤニどめシーラーを塗ります。白いペンキのようなもので、ローラーで普通に塗ることができます。
かなり酷い状態だったので、二度塗りをした記憶があります。
もちろん天井も真っ黄色なので、しっかり養生をして天井にも塗ります。
それでやっとペンキを塗ったり壁紙を貼ったりすることができるようになります。
天井は貼り直すと大変なので、ヤニどめシーラーを塗った後にペンキを塗りました。
アフターがこちら
気持ちいいくらい真っ白になりました。
まあるい時計の跡がついていたリビングがこちら。
壁紙を張り替え、壁の一面だけ、ブルーグレーのペンキで塗りました。
ペンキを塗るときも、壁紙を貼る時も、その下地にへこみや穴があったら、パテで丁寧に補修をしておくと、仕上がりが全然違います。
お面の跡があったキッチン周りがこちら
お面の跡もすっかりなくなりました。
昭和の住宅は暗いというイメージがありますが、砂壁だったりするので、それで暗く感じるんです。
写真はありませんが、記の工房部分は、なぜか濃い緑の砂壁でした(笑)
工房の壁は砂壁が落ちてこないようにと、もちろんヤニ対策も含め、ヤニどめシーラーを二度塗り。その上から白のペンキを塗ってあります。
本当は珪藻土を塗りたかったのですが、時間と予算の関係上、今のところはペンキで。
今後、珪藻土を塗るときにはこの上から直接塗ることができます。
白く塗り替えることで、暗い印象はまったくなくなります。
昭和の住宅をリフォームする際は、壁を白にすると、濃いめの茶色の柱とよく合うのでおすすめです。また一面だけ壁をブルーグレーにすると、濃い茶色とも白とも相性が良いのでおしゃれになります。
リサイクルショップで古い家具を探したり、DIYショップで板を購入してテーブルを作って濃いめの茶色のペンキやオイルを塗ると、モダンな昭和の雰囲気になります。
中庭に坪庭を
昭和の住宅には、ちょっとした中庭があることがよくあります。
記の工房も、駐車場は一台しかないのに、けっこうしっかり中庭があります。
購入当初は、中庭にはサンルームが取り付けられていたのですが、後からいい加減に取り付けたようで、壁の中に雨が入り込む状態。急いで取り払いました。
ただ、土台部分の基礎が四角く残ってしまうことに。
そこで、その土台部分の枠をそのまま生かし、坪庭にすることにしました。
もうここまできたら、ノート屋シルスは、なんでも自分たちでやります状態。
勢い以外のなにものでもありません(笑)
小さな塀を立てるための基礎までしっかり行い、植木を植えて小さな坪庭を作りました。
サンルーム用にライトがつけてあったので、夜はそのライトをつけるとちょっとしたライトアップになります。
ぐるりと縁台もつけて、暖かくなるとここで少しお酒も飲めます。
とにかく作る、創ることと、お酒が好きな「記」のふたりです。
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オーダーノート「記-sirusu-」のアトリエ セルフリフォーム・DIY その後
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お金をかけたら、何でもできる。お金をかけずに、自分たちの想い通りのものをつくっていくことが楽しい!のです。
セルフリフォームDIYのご相談にものります。(ちょっとの手間とちょっとの費用をご準備ください。美味しいビールと美味しい肴があれば、最高ですよね!(笑)