◆京都綾部 黒谷和紙工芸の里
ハンドメイドオーダーノート「記-sirusu-」社長小野と店長佐々木は、週末は京都綾部の黒谷和紙工芸の里へ伺いました。
京都国際ギフトショーで理事長の林さんとお話をさせていただいた際に、紙の美しさももちろんのこと、職人としての意識や人柄にすっかりハマってしまった店長佐々木。
彦根から車で2時間半、社長小野とともに念願叶って伺ってきました。
黒谷和紙は京都府綾部市黒谷町・八代町と、その周辺地域で作られている京都の伝統工芸のひとつです。
詳しくは「黒谷和紙®︎」のホームページをご覧ください。
◆職人としての姿勢
和紙の製作と聞いて最初に思い浮かぶのは、手漉き作業だと思います。私もそうでした。
なんとなく、原材料になる植物を水に浸して、皮をむいて、繊維を使うといった程度の知識はありましたが、その工程はあまり重視をしてみたことはありませんでした。
製作過程を丁寧に案内いただいた時に、理事長の林さんがおっしゃったこと。
「和紙の製作過程のほとんどは手漉きの前段階の作業です」
和紙職人さんの一番華やかで技術がいる手漉きの場面は、よくテレビ番組などでも取り上げられていますが、その前段階がクローズアップされることはあまりありません。
「黒谷和紙工芸の里では、それぞれの職人が、全ての工程をしています」
私の一番印象に残った言葉でした。
和紙の原料となる「楮(こうぞ)」という植物を育て、刈り取るところから全てだそうです。
刈り取った楮を釜の中で蒸し、一本一本皮を剥ぎ、束ねて干す。この皮が和紙の原料となります。
干された楮の皮を水に浸し再度柔らかくしたら、表面の黒い皮をナイフ状のもので削ります。
一本一本丁寧に皮を削る作業は完全機械化をすることはなかなか難しいそう。
そして再度光にさらし乾燥させます。
そして三たび水につけた後、釜に入れて煮る。
柔らかくなった楮の内皮を水に晒しながら細かいチリや皮の残りなどを丁寧に一本一本取り除いていきます。
お伺いした時も、冷たい水の中に手をつけて丁寧にチリ取り作業をされていました。
本当に根気のいる気の遠くなるような作業です。
やっとその後、原料を叩いて繊維をほぐし、機械で再度細かくしてやっと紙漉きができる原料ができあがります。
紙漉きの作業に入るまでの長い長い道のりを、本当に丁寧に教えていただきました。
この日、手漉きを実演されていた職人さんも、全ての作業をされているとのことでした。
手漉きの作業はさすが職人技、見惚れるほどの美しい動きでした。
この後、紙板ごと圧搾し脱水。
一枚ずつ剥がして板に貼り乾燥させてやっと和紙ができあがります。
最近は機械漉きの和紙がほとんどだそうですが、手漉きの和紙は繊維がいろいろな方向へ絡むため強くてしなやか。
風合いが全然違います。
私たちがお伺いしたのは、黒谷和紙工芸の里というところ。
小学校跡地を活用した体験施設で、懐かしい匂いがするとても素敵な施設でした。
平日は黒谷和紙会館というところでお話をお聞きすることができます。
「記-sirusu-」では、今後黒谷和紙を使ったノートも考えています。
伝統を大切にしながら、身近な暮らしにおしゃれに取りいれられること。
そんな提案をしていきたいと思っています。
ハンドメイドオーダーノート「記-sirusu-」
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